なぜ、ビスポークを?case.10

なぜ、ビスポークを?

ビスポーク=オーダー
と、一言でまとめてもオーダーする理由やこだわりは人それぞれ。

“なぜビスポークを?” と題して
オーダーを決めた理由や仕様をはじめとしたこだわり、色々な想いをインタビュー形式に伺いご紹介。
少しでもビスポークをする時の参考になれば、と思います。

今回はビスポーク生産拠点の”東京ラボラトリー”のミクがなぜオーダーしたのか?を色々と聞いてみます。
女性のお客様がオーダーする際には担当しているのでお会いしたことがある方もいらっしゃるのでは…?

(過去の なぜ、ビスポークを?はコチラ)

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ロギー:女性スタッフのご紹介は初ですね。そして なぜ、ビスポークを? も10回目を迎えました。宜しくお願いします!

ミク:もう10回目ですか、なんだか緊張しますね(笑) 宜しくお願いします!!

ロギー:では早速ですが、ジャケットの形はダブルライダースだけど仕様を少し変えていますね。オーダーはいつ頃しましたか?

ミク:オーダーは2年前くらいですね!ディティールやシルエットを少しずつ変えています。ぱっと見わからないところにダーツが入っていたりするので、さりげなくシルエットを整えてくれてます。

ロギー:例えばここがもっと絞られていれば…など既製品では味わえない身体にフィットしたシルエットというのはオーダーの醍醐味の1つですよね。2年前にオーダーしてからどれくらいの頻度で着用しているんですか?

ミク:夏以外の季節で週3くらいで着ていると思います。春や秋はトップス/アウターとして着ることが多いんですけど、冬にはインナーの立ち位置になって、この上にコート着たりとかしてますね!
結構タイトめなフィッティングにしているので中に差し込んでもそこまで着ぶくれせず、身体の温かい空気を逃さないので結構温かいですよ。私は北海道出身で若干寒さには強い方だと思うのでジャケット1枚のときも結構ありますが(笑)

ロギー:さすが道産子。よく東京の方が風が冷たいとは聞くけど、レザーなら風をシャットアウトしてくれますもんね。冬にインナーとして上からコート着用というのは僕も好きなスタイルです。
レザージャケットというとトップス/アウターとして考えてる人も多いですが、少し大きめのコートと合わせるのは意外とアリですよね。もちろん革の素材感や厚みにもよりますが。
結構な頻度で着用してますがその割には腕などシワがそこまで多くなくフラットな状態に近いと思いますが、選んだ革素材と特徴を簡単でも良いので教えてもらえますか?

ミク:メインで使っている黒い部分の革は鹿革なんですけど「軽くて、しなやかで、強い」のが特徴です。
見た目で柔らかそうなのは伝わるかなと思うんですが、みんながイメージする羊革と同じくらいかそれ以上に柔らかいのでシワがつきにくいですね。
革の繊維質が他の動物と比べて長くて絡み合っている構造のおかげで引き裂き強度も強いらしいんです。

ロギー:ディアスキンはその素材感と特性から「革のカシミヤ」と呼ばれるだけありますね。それに通気性もいいので日本の気候には合っている革素材とも良く言われてますね。
ガチガチで硬い、重い、というのがちょっと…という方にはピッタリかも知れません。(もちろん、それが良いって人も多いです)それに柔らかい方がタイトなフィッティングでも最初から動きやすいといったメリットもありますね。

ミク:そうですね。最初から馴染みがいいので体へのストレスが少ない革だと思います。特に女性のお客様はそういった方が非常に多い印象です。ですのでこのジャケットを見て、実際に袖を通してもらって決める方もいらっしゃいますよ。革自体が軽いので長い着丈のジャケットにも適してますよね。

ロギー:確かに着丈が長いジャケット・コートなどにもディアスキンは軽いから適しているかも知れませんね。
素材つながりでもう1箇所気になるんですが、ジャケットの白い部分はエキゾチックレザー?

ミク:そうです!ラペル・ポケット・袖口マチには白のリザード(トカゲ)を選びました。クロコダイルほど大きな柄ではないので遠目ではわかりにくいですが、小さいつぶつぶが可愛いなと思って使うことにしました。控えめな上品さが良いな、と思い。

ロギー:クロコダイルならではのインパクトも素晴らしいですが、もう少しだけ控えめを希望する方にはリザードはもってこいですね!
個人的にも小ぶりな鱗模様は大好物です。擦れにも非常に強いので袖先やポケット部分などには最適ですね。リザードはビスポーク時には定番で選べるんですか?

ミク:定番的に用意している素材ではないんですが、限定でご紹介できるタイミングがあったり、リクエストがあった時に用意させてもらったりという感じですね。
リザードはただでさえ小さい革素材なのですが、その中でも大きいものは年々少なくなってきてるので…

ロギー:なるほど、リザードはどうしても個体が小さいというのもあり、その時々のタイミングであれば使える…と言った感じですね。(※ご希望の方は是非お気軽にお問い合わせください)
どうしてディアスキンとリザードの組み合わせにしたんですか?何か憧れとか好みとかがあって?

ミク:巡り合わせで選びました!
元々どんな革にしようか決めてなかったんですよね。形はダブルライダースがいいなと思ってたんですけど、まだその時はディアもオプションラインナップにはなくてこれから素材準備に入る段階でした。
そのタイミングで実際に革を見て触りながらこれがいいなって。全体的には柔らかくて軽い方がいいけど、部分的にハリのあるリザード、それにバイカラーって面白いかなと思ったんです。

ロギー:巡り合わせというのは良いですね(笑)それにバイカラーというのは割と珍しいかも。メリハリがついて良いですよね。「なぜビスポークを?」では初めてです。

ミク:ちなみに私のは黒と白なのでレザージャケットではたまに見かける程度のバイカラーですけど、お客様はもっと個性的な色を使うこともあって、オーダーならではのことができて楽しめてて最高だなあと思いながら仕事してました(笑)バイカラーにとどまらず4色使うジャケットもありましたね。

ロギー:それは流石に他では見ないカラーリングでしたよね。基本的には単色でのオーダーが圧倒的に多くバイカラーはそこまで多くない印象ですが、他の人と差別化して特別なものを!という方は是非お気軽に相談してもらえればと思います。
柔らかいディア・ハリのあるリザードで表面の見える部分は革らしさ全開に対して、裏地は以前のハヤタと同じくポップなのをチョイスしましたね?もしかしてD社のアニメが好きとか??

ミク:裏地見せると皆さんに言われますね(笑) D社が特別好きなわけではないのですが…と言いつつ今年パークに行ってるんですけど(笑)
ジャケットをかっこいいものでまとめるのも良いですけど、アニメキャラクターでちょっととボケたり抜きを作るのも楽しいなあと。ファスナーのチャームにも某小人のうち1人を付けてるのでD社ファンを装ってます。

ロギー:そういえば半年くらい前に3-4年ぶりに某テーマパーク行ったんですが、今は全てアプリでチケット予約(スタンバイパス)するのはかなり時代の流れを感じてしまったなぁ…(笑)
裏地はハヤタのと同じくビンテージのものですね。黒染めしたんですかね??

ミク:本当全部アプリですよね!(あとほぼ課金)モバイルバッテリーも現地では必須ですね(笑)
裏地は厳密に言うと薄っすらグレーで染めてます。素材はコットンなので真っ黒で染めると全部消えてしまうので、様子を見ながら調整してもらいました。
こういうケースは姫路の技術者に染色してもらってるんですけど、スワッチで試し染めをして打ち合わせながら染めてもらってます。

ロギー:某テーマパークの話しはここらへんにしておいて…
こういった裏地もその時々の出会いになるので、興味がある方は相談をしてもらえたらと思います。
チャームがついてるポケットも通常のダブルライダースとは異なる形ですが、何か拘りがあってこの形に?

ミク:フロント左側のポケットが特徴的だと思うんですが、店頭にあるヴィンテージライダースの資料集に載っていたデザインを元にしてみました。
ご存知の方も多いと思うのですが、元々Dポケット(文字通り”D”の形をしたポケット)はパイロットジャケットの名残らしく、50年代までのライダースによく見られるディテールみたいです。ですがそれをそのままだと手が入れにくかったり、現代では皆さんが当たり前に持ってるスマホも入らなかったりするので今らしく使い勝手が良いように変形させたDポケットにしています。

ロギー:通常のDポケットを時計回りに角度をズラして、通常のフロントポケットと合わせたという事ですね。これは使い勝手が良さそうです。
ちなみに、ファスナーはYKKファスナーの最高級ラインでビスポークではオプションで選べるEXCELLA(エクセラ)だけど、選んだ理由はありますか?

ミク:もう1着持っているシングルライダースにはヴィンテージ調のWALDESを使っているので、今回は綺麗めなものにしたいなと思ってEXCELLAを選びました。確かに色も豊富なので色が決め手で選ぶ人も多いです。

ロギー:WALDESはレギュラーのファスナーで、EXCELLAはオプションのファスナーですね。色とサイズは何をチョイスしました?ちょっと小ぶりですよね。

ミク:色は艶消しのシルバー(マットホワイトブロンズ)で、フロントに中くらいサイズの(5号)、ポケットと袖口には小サイズの(3号)にしました。
リザード・バイカラー・ポケットデザインがあるので、ファスナーを始めとした付属は極力シンプルな方が良いかなと思って、ファスナーの金属部分も隠す仕様にしています。
ファスナー一つで雰囲気がガラッと変わるので面白いですよね。

ロギー:見た目・着心地を決める革と裏地。見た目・全体のバランスを決める付属ですもんね。
ちなみに前述のWALDES、EXCELLAで迷う方もいらっしゃるので、実際に2つのジャケットで着用しているミク的にそれぞれの特徴やおすすめの人など教えてもらえますか?

ミク
WALDESはアメリカの実在したヴィンテージファスナーの復刻版ファスナーで、金属素材もテープと呼ばれる布部分の素材もこだわって再現したヴィンテージ調ファスナーの為、ヴィンテージスタイルのライダースやカジュアルな雰囲気を作るのに相性のいいファスナーです。金属の色は3色だけですが、引き手のデザインが豊富です。
EXCELLAの方は対照的でエレガントな雰囲気が特徴で、見た目にも使い心地にも滑らかさがあるので、落ち着いた雰囲気も得意としますよね。モードや・エレガンスなジャケットにも最適です。引き手は1種類ですが金属の色が10種類から選べます。

ロギー:ありがとうございます。これは実際に現物サンプルを見て触ってもらって、オーダーするジャケットのイメージに近い方をチョイスしていただくのが良いですね。
ラボ(NNYの生産拠点)で生産担当してもらっているのでシルエットについて聞きたいんですが、男性と女性とではシルエットなど気をつけている点、違いなどってどんなところがありますか??

ミク:女性のシルエットで注意しているポイントとしてはバスト、ウエストのラインが男性と大きく違うところですが、人によって強調したいかしたくないかが違うので、気をつけているポイントです。それぞれ好みのテイストや着こなしがあるので、その辺は他のオーダー担当のスタッフにもヒアリングしてもらっています。パタンナーと打ち合わせてこっちのパターンカットの方がこのお客様の好みになりそう、とかがあれば仮縫いフィッティングの時にご提案することもありますね。

ロギー:男性と女性では身体の作りが違いますし、注意する点も異なりますよね。女性ならではの視点を持ってしっかりと対応してくれるのでご安心して頂けたらと思います。
下記は着用0日と着用2年との比較です。


〈着用0日〉


〈着用2年〉


〈着用0日〉


〈着用2年〉


〈着用0日〉


〈着用2年〉

ミク:過去ご紹介記事の経年比較と比べたら私のは控えめの変化ですね(笑)

ロギー:柔らかい革、ブラック、という事もありパッと見で凄い変化!ってほどではないですが、着用してる感がしっかり出てますね。
ちなみにこのライダースではどんなスタイリングをされてますか?

ミク:ロングスカートと合わせることが多いと思います。今着ている感じでモノトーンでまとめるのはもちろん着やすいですけど、ベージュ系のニットスカートやデニムなど少しカジュアルな感じも案外合わせやすいですね。
ディティールが多めなライダースなので、シンプルなトップスやボトムスに羽織るだけでもちゃんとコーディネートしてる感が出せるのもありがたいです(笑)

ロギー:レザー×スカートは女性ならではのスタイリングですね。男性はパンツスタイルがメインになるのでボトムスの選択肢が広い女性が羨ましい…
では、最後にこのジャケットに名前をつけるとしたら??

ミク:名前ですね(笑)そうですね…素材や裏地などがたまたまの出会いでしたし、一期一会ジャケットにしましょうか(笑)

ロギー:いいですね(笑) ありがとうございました!!

ミク:ありがとうございました!!参考になったら嬉しいですね!!

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