なぜ、ビスポークを? case 4.

なぜ、ビスポークを?

ビスポーク=オーダー
と、一言でまとめてもオーダーする理由やこだわりは人それぞれ。

“なぜビスポークを?” と題して
オーダーを決めた理由や仕様をはじめとしたこだわり、色々な想いをインタビュー形式に伺いご紹介。
少しでもビスポークをする時の参考になれば、と思います。

今回はお客様のJさん。リアルな声を聞かせてもらえそうです。

(過去の なぜ、ビスポークを?はコチラ)

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ロギー:お客様にインタビューさせて頂くのは初となります。多少緊張しますが気楽にお話しが出来ればと思ってますので宜しくお願いします!

J:お願いします!僕もラフな方がありがたいです。とても良いジャケットが出来て嬉しいです。

ロギー:ありがとうございます。こだわりが詰まったジャケットになりましたね。早速なのですが、レザーウェアやグッズというのはJさんにとって元々身近なアイテムでしたか?

J:所作をはじめ、レザー小物はいくつか持っているんですがレザーの洋服ってぴかぴかっとしたツヤ感や、重厚なイメージがあってちょっと敬遠していました。

ロギー:ハードで肩が凝りそうと思われる方も多いみたいですね。

J:そうです。年齢的にも重すぎるのは着るのが辛くなってきましたし(笑)、ハードなライダースとかは自分のイメージと少し違ったので着てこなかったですね。

ロギー:今回ビスポーク=オーダーされたのはテーラードジャケットの形ですよね。何でジャケットのカタチに?

J:仕事でスーツを着る事が多いですし、ジャケットを着る事が好きで。
カチッと決めたい時にも、ラフに着たい時には中をTシャツにしたりオンでもオフでも使えますし、シュッと見えるのもジャケットかなという事で、決めました。
今日はカジュアルなシャツなので少し袖が出てますが…苦笑

ロギー:なるほど。テーラードジャケットなのでお身体を採寸させてもらい、ピッタリフィットするようにメニューはロイヤルビスポークを選ばれましたね。
どうですか?フィッティング感は。

J:そうですね、やっぱり採寸と仮縫いをしてもらってよかったです。僕は撫肩なんですが肩の角度にピッタリ合わせてもらったので浮く事もなく、動きを阻害したりもしないのでフィッティングとしてはバッチリです。

ロギー:ありがとうございます。オーダーするにあたってどんなイメージのジャケットが良いなどありましたか?

J:最初に言ったように「これぞ革!」というよりも革らしさをあえて抑えつつ、しっかりとオーダーしているなというのが分かるように出来たら良いなというのを想定してオーダーしましたね。

ロギー:その中で選ばれたのはキップ(成牛・仔牛の中間の牛革素材)を選ばれましたね。ラインナップには牛革(成牛)、馬革、羊革がありますがなぜキップを?

J:出来るだけ柔らかく、かつ光沢が強くないのが良いと思って。実際に店頭で革を見せてもらったので決めました。
革っていうとバキバキに硬くて重いってイメージがあったんですけど、しなやかで着やすく、でも触れば革っていうのがわかって、満足しています。

※ノーノーイエスではキップ、カーフはラインナップ外の革素材なので、出来る限り大きい革状態で見てもらい、質感・色をどうするか?というのをヒアリングさせて頂いております。

ロギー:あとは特徴的な部分がすぐに目に入るんですが、仕様のこだわりなどを聞かせてもらえますか?

J:ポケットのフラップと胸ポケット部分にクロコダイルを部分使いしたところですね。せっかくオーダーするのなら自分だけのジャケットにしたいと考えていたので、ポイントポイントでクロコダイルを配置したいと思いまして。その方がユニークさも出つつ、人と被りにくいかなと。
なのでそこがパッと見ですぐに特徴としてわかるようにしてもらいました。

ロギー:クロコダイルならではの「符」が特徴的で高級感が出ますよね。唯一無二感がありますのでパッと見ただけで「これは既製品じゃないな」ってわかるのが良いですね。他はいかがですか?

J:あとはボタンですかね。見える面全てをレザーにしたかったのでフロントはクロコダイルの包みボタン、袖はボディと同じキップレザーの包みボタンにしてもらいましたね。
なので、そこ1つ取っても特別感があります。

ロギー:クロコ部分はツヤがあり、キップ部分はマットなのでメリハリがはっきりしているのも。

J:ですね(笑)色々提案してもらえて助かりました。そのため出来上がりをひと目見た時に、 「お!かっこいい」って一目惚れしました(笑)

ロギー:お渡しの瞬間ですね(笑) やっぱり初めて見る時に自分が想像していたカタチ、理想としていたのが目の前に現れると おっ!! ってなりますよね。
あとは裏地についてなのですが、チョイスされたのはキュプラですね。

J:はい。やっぱりここまで拘るのであれば袖通ししやすいキュプラが希望で、色は昔から黒系のウェアにはボルドーやワインレッドの組み合わせが好きでこのジャケットにもチョイスしました。
柄は昔からネクタイなどでチョイスしていたペイズリー柄に。
なのでハンガーにかけてる時なども「良い組み合わせだなぁ」と思いながら見てます(笑)

ロギー:好きな色組み合わせを反映させるのは間違いないです。
袖も身頃も全てキュプラ素材で統一してますが、着心地はいかがですか?

J:スルッと袖通しが良いので最高ですね。それにインナーに半袖を着ることもあるんですが、素肌に当たる気持ちよさもいいです。

ロギー:ちなみにレザーが好きな方は変化具合などを見ながら一杯飲むって人がいますけど、飲んだりしましたか?

J:はい(笑) やっぱり自分が自分の為に自分の好みを詰め込んだのでニヤニヤしながら楽しんでます(笑)

ロギー:それがビスポーク=オーダーの醍醐味ですよね。着てる時も楽しく、脱いでる時も楽しい。と。
実際にお渡しをさせて頂いてから約1年位でしょうか。
新品の状態から実際に着て育っていき、フィッティング感などはいかがですか?

J:そうですね、まず一番大きく感じたのは腕・肘部分ですかね。やっぱり1番動かす部分なのでかなりシワが入ったのと、革が段々と柔らかくなったので曲げ伸ばしがかなりしやすくなりましたね。
自分の動きに合わせて動かす部位が少しずつ馴染んでいく過程を感じられるのも革ならではかなと思いますね。

ロギー:結構最初の状態と着込んだ後での着心地に驚く方が多いですね。更に良くなったよ!と仰られます。
あとはスタイリングについてですが、どうでしょうか。実際に普段どんな感じに合わせてますか?

J:レザーのテーラードジャケットは少しスマートな印象があるものなので、中にTシャツだったりパンツをラフなものにしたりどこかしらで抜きを作ってバランスを楽しむといった感じにしています。

ロギー:ラフに過ごしたい時はTシャツだけでも良いですね。あとは色を差してあえて崩してみたりも。冬場はストール+コートを上から着るのもいいですよね。

J:あとはジャケットを選んだ理由としては行く場所やお店が限られないというのも大きいです。よくオーセンティックバーにも行くんですが、これであればお店の雰囲気にも馴染むので。

ロギー:なるほど。確かに場所によってはその空間に秩序が保たれているところもありますから、お店の人に対しても周りのお客さんに対しても配慮しないといけない時はありますもんね。

J:そういった意味で行く場所にある程度制限されにくいのが楽ですね。とりあえずこれ羽織ったら良いか的な(笑)

ロギー:それでは最後に恒例の、このジャケットに名前をつけるとしたら??

J:本当にそれするんですね(笑)

ロギー:しますよ!よく子供が産まれたら1番最初に贈るプレゼントは名前だというじゃないですか?それくらい愛を込めて是非。

J:なるほど…まさかだったので悩みますね…
これを着てバーにも良く行きますし、好きなお酒の銘柄から取ってラフロイグで(笑)

ロギー:いいですね。今後もオーダーの度に好きな銘柄を付けてクローゼット内をバーカウンターの様にしていただきたいです。

J:お酒が並んでるイメージですね。時間かかりそうですが、是非!

ロギー:それでは今回はこの辺で。ありがとうございました。

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