episode / 所作アトリエ Vol.1

 結婚式場で、人々が袱紗から祝儀を取り出す風景。

 

布を広げていく手の動き。

 

古来から受け継がれる袱紗は、相手への心遣いで使われる。

 

優雅な手の動き、その美しい動作のカタチ

 

サイフを布のように扱い、“お金を包む”動作自体をデザインしたのが「所作」

 

凛とした立ち居振る舞いの美しく、自然な動作は

日常的なお金を使う動作を意識させられ、持ち人の品まで高めてくれるようだ。

 

 

起源

 

>>

 

約10年前だろうか。

 

所作というプロダクトに初めて触れ、いわゆる「売る」立場であった筆者は
イエスノー賛否両論はっきりとした、売り難いモノとして捉えていた。

 

使いにくい

よくわからん

なにこれ

 

そんなはじまりであったと記憶している。
(ノー、否の記憶が鮮明)

 

SNSなんて言葉すらない、通販なんて電話をかける時代

 

中略

 

今、所作に感じるのは「ホンモノ」であること。

 

これは10年後だからこそ、思うのかもしれませんが

 

時代を経ても、記憶ではなく存在していること

 

現代的かつ魅力的であり続けること

 

それはもう貴重に過ぎると思うのです。

 

「完成は、付加すべき何ものもなくなったときではなく、除去すべき何ものもなくなったとき、達せられる」
『星の王子さま』の原作者であり、飛行士だったサン=テグジュペリの言葉。

 

この言葉がしっくりとくるこの頃です。

 

そんな導入から
所作アトリエでの背景、ストーリーをご紹介していければ幸いです。

続く